もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅、加藤崇之@音や金時

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歌手デビューしてしまった喜多直毅さん。困りますね。これでは引く手あまたで、やる事が又増えるでしょう。でも、今夜目覚めたスタイル、才能を眠らせるのはもったいない。今までのライヴで歌った歌とは曲は同じでも、全然違いました。

新曲は「鬼」というタイトルでした。今夜の曲の中で一番シンプルなメロディ。胸にグッと来ました。弱い自分、涙を拭いて戦う自分のうた。アンコールは、フランス語でセルジュ・ゲンスブールの曲でした。("La Javanaise"ですね?)

https://www.youtube.com/watch?v=V6gjzNm6dA0

 

5月8日

喜多直毅 (うた、ヴァイオリン)

加藤崇之 (ギター)

 

お客さんが大勢なのは嬉しいことだけど、ヴァイオリンを弾く別の日のライヴにも行くと素晴らしいのになぁ…と、つい思ってしまいました。それはともかく、前夜の「ウタウタ」で少し歌った感じ(とにかく強い)か、さわやか男子系になるのか?という開演前の予想は外れ。楽しい(後半はシリアスな内容も)MCとは別世界、低音域が響き、少し仕草も入って、役者のようでもありました。歌手デビューはジョークでは無い。プロとはこういうものなのですね。アンコール以外全て作詞作曲うた、喜多直毅。シンガーソングライター。

01. 春が来ると (『ウタウタ1st』収録) 右に加藤さん、左に喜多直毅さん。お二人とも座って、歌用のマイクがもちろんありました。大好きな歌から始まって嬉しい。

02. 有り難き不幸せ 「コピーしたのが余ったから」と、この曲の譜面をライヴ終演後のビールタイムにいただいたのはもう10年以上前。今夜はご自分のキーに合わせて書き直したそうです。カルメン・マキさんが今でもライヴでこの曲を歌っていて、とても盛り上がるというエピソードは、先日、初めて直毅さんのライヴにいらしたお客さんからの話ですね。今夜はどう歌うのかな?と思ったら、強く語るようでした。

03. 月影に汽笛 今から思うと、『軋む音 vol.5』でこれを歌ったのではないかな。あのシリーズはタイトルを言ってくれないのでわからないのです。違うかも。ウタウタで"新曲"として演奏したこともありますね。これも、詩の言葉がずっしり響きます。一つ前のブログの表紙に歌詞の一部分を掲載していた時期がありました。

蛇と蜥蜴の息子の様に / 忌まわしい形(なり)、マントで覆い

鬼の形相、仮面で隠す / 隠し切れずに張り裂けた

04. 愛の砂漠  これとあと2曲で愛の?愛情?3部作、と呼んでいましたね。この歌詞は忘れられないなぁ。決して照れたりせずに歌う直毅さん。

05. 影法師 いくつかのユニットで演奏されているので、一番よく聴いているかもしれません。これだったかどうか覚えていませんが、弾き歌いもなさってました。加藤さんのギターは、味わい深い。弾かずにいるところも素敵でした。

休憩

06. 千年前の村(VIOHAZARD』収録)

07. 君の住む国 ウタウタのライヴでしか演奏していないのでは?前夜はこの曲で泣いているお客さんもいらっしゃいました。

08. 赤い涙 (『ウタウタ1st』収録) 前夜に少し歌ったのはこれでした。初めてと2回目は相当違いました。今夜が良かった。のど自体がきちんと最後までもつのはすごいことです。

09. 旅する者が出会うのは(VIOHAZARD』収録) 歌詞が違ってたのはこれだけだったと思います。動揺しなかったから、変えたのかも。

10. 鬼 初演です。前夜のライヴの後に手直しして完成させたとのこと。この内容はぜひ歌いたかったのだと思う。新曲が本編ラストですよ。直毅さんはポップス系の曲も似合いますが、これは(当然私の感想です)友川カズキを連想した。少し泥臭いものも感じました。いま現在の喜多直毅さんの歌。

アンコール;La Javanaise 最後は他人の曲。フランス語の発音がカッコ良い。彼が吸うのを見て禁煙をやめた、というセルジュ・ゲンスブールのうただそうです。