もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

ウタウタ(松本泰子、喜多直毅、長谷川友二、和田啓)@音や金時

久しぶりに聴いた「ウタウタ」。お店に入ってすぐ、そうだこれはアンプ使うユニットだった!と思ったけれど、前方の席でも(私の耳でも)大丈夫でした。
全体として、ピリピリ感とゆるゆる感のバランスが良くて、安心しながら、グッと引き込まれました。
13曲のうち、11曲が日本語、2曲は英語のうたでした。
新鮮な気持ちで、良いなぁと思いました。
喜多直毅作詞作曲の歌が4つ。これだけ沢山、直毅さんの詩が歌われるのは「ウタウタ」ならではの楽しみですからね♪


4月7日
ウタウタ
松本泰子(うた)
喜多直毅(ヴァイオリン)
長谷川友二(ギター、うた)
和田啓(パーカッション)


01. せせらぎ(和田啓作詞作曲)
02. 奄美の子守唄(民謡)
奄美の言葉で歌われるので、少し意味の解説をしてから歌に入りました。
オペリータ「うたをさがして」で泰子さんの歌をじっくり聴いたせいかどうか、泰子さんは変わっていないのか(全く変わらないってことはないと思いますが)、聴く側の耳が変わったのか、とにかく良かったです。
03. 赤い涙(喜多直毅作詞作曲、昨年6月初演)
もちろん、泰子さんの歌っている言葉はわかるのですが、文字としてこの歌詞を知りたいなぁ。子犬が毒を飲まされるのを母犬は知らないという情景がありました(よね?)
いつか、いつか、喜多直毅作詞作曲の歌だけのアルバムが世に出て欲しいです。
04. 夜風(和田啓作詞作曲)
演奏が終わって、「いい曲ですね」と直毅さん。その通りですね。
05. 歌うたいの落ち葉 (松本泰子作詞作曲)
06. 落ち葉と落ち葉 (長谷川友二作詞作曲)
季節が巡って、2枚(2人)あった葉っぱが1枚先に落ちる。老夫婦のイメージだそうです。
休憩


07. 夢見し頃(喜多直毅作詞作曲、昨年6月初演)
ちなみに、ステージ上の位置は、左から直毅さん、長谷川さん、和田さん、前方に立って泰子さん。
3人の器楽奏者の方々の程よい距離感も好きです。信頼もあり、緊張もある。
08. 兵隊たちの軍歌(宮沢賢治・詩、和田啓作曲)
宮沢賢治の童話「北守将軍と三人兄弟の医者」のなかに、この詩が入っているそうです。これは、タイトルを告げずに始まったけど、前奏ですぐわかりました。
日本の軍歌とは違って、ファンタジーのなかの軍歌のように私は思っています。すごく好きです。
09. Culloden's Harvest (Alastair McDonald)
英語で泰子さんが歌います。18世紀、スコットランドでの熾烈な戦闘を歌った曲だそうです。残酷な内容のようですが、歌はゆったりとしています。

Cold the wind on the moors blow
Warm the enemy's fire glows
Black the harvest of Culloden
Pain and fear and death grow

'Twas love of our prince drove us on to Drumossie
But in scarcely the time that it takes me to tell
The flower of our country lay scorched by an army
As ruthless and red as the embers of hell

Red Campbell the fox did the work of the English
MacDonald in anger did no work at all
With musket and cannon 'gainst honor and courage
The invader's men stood while our clansmen did fall

Now mothers and children are left to their weeping
With only the memory of father and son
Turned out of their homes to make shelter for strangers
The blackest of hours on this land has begun


歌の後にテンポの速い後奏があります。ここも、おもしろい。
10. さくら (松本泰子作詞作曲、初演)
現実ではなく、光の世界を描いたようなうた。
11. 春が来ると (喜多直毅作詞作曲)
しっとりとして、季節もぴったり。ヴァイオリンの音色が美しい。
直毅さんの詩には、見間違えるという表現がよく出てくる気がします。
12. IMAGINE(John Lennon)
ウタウタでやるのは、初めてです。英語で泰子さんが歌いました。
直毅さん以外の3人は“ビートルズ世代”“ビートルズ万歳!”とのこと。
私はこの曲は、「てんごくは ない」で始まる忌野清志郎の歌がまず頭に浮かびます。
アンコール;影法師(喜多直毅作詞作曲)
和田さんのソロから始まりました。
激しい曲。
今夜の喜多曲のなかで、一番古くから演奏されている曲ですね。


次回ウタウタのライヴは7月10日(金)、音や金時。8月9日の(仮称)“泰子まつり”(於:公園通りクラシックス)にも出演するそうですよ!