もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

おとがたり (長浜奈津子、喜多直毅)@板橋大山教会 

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第1部は朗読とヴァイオリン。11月の時は実は別のライヴに行っていたので、(身体は一つなので仕方ないのです…)、オスカー・ワイルド作『幸福の王子』は初めてでした。自分の感受性の劣化?を最近感じていたのですが、今日は涙が出ました。王子の鉛の心臓が溶鉱炉では溶けないので捨てられて、そこには寒さで死んだツバメの死体があった、というところで。オスカー・ワイルドの作品はたぶん文字で全部読んだことはないです。寓話的で、行間は自分の想像力で補うものなのでしょう。とにかく、とても良かった。私より先に泣いている方も何人かおられました。

第2部はうたとヴァイオリン、ですが、今日は『リリー・マルレーン』は奈津子さんの朗読とヴァイオリンでした。新しいレパートリーがほかにもあって嬉しかった。銀座のバーで夜にやっても、ヴァイオリニスト氏の母教会で昼間にやっても、しっくりと成り立つ「おとがたり」は凄いです。

次回の「おとがたり」は、4/14(日)四谷三丁目・喫茶茶会記にて、石川啄木、だそうです。


1月27日

おとがたり

長浜奈津子 (朗読、うた)

喜多直毅 (ヴァイオリン)


01.オスカー・ワイルド作『幸福の王子

朗読とヴァイオリン。誰の曲かわからないのですが、聞いたことのあるクラシックの旋律を奏でる部分がありましたよね?

休憩

02.三月のうた (谷川俊太郎作詞、武満徹作曲)

03.遠くへ行きたい 

04.Chiqilin de Bachin チキリンデバチン (Astor Piazzolla)    歌詞は日本語で。

05.Rin del Angelito 天使のリン (Violeta Parra)   生後一週間くらいまでに天に召された赤ちゃんを囲む、南米の儀式の歌です。

06.リリーマルレーン    軍隊ラッパのようなヴァイオリンのメロディから始まって、第1部とは衣装を替えた奈津子さんが、歌うのではなく言葉と所作で表現なさってました。

07.Alfonsina y El Mar アルフォンシーナと海 (Félix Luna 作詞/ Ramirez作曲)

08.竹田の子守唄  

アンコール:Nada Te Turbe (賛美歌) 歌は皆んなで歌うことになりました。今日は大山教会の教会員さんも大勢客席に。礼拝での奏楽以外で、初めて直毅さんの演奏を聴いた方もいらした様子。絶賛なさってました。

ちなみに、2017年9月に「墨東綺譚」を朗読とヴァイオリンで演奏されたのが今の『おとがたり』につながっていますね。2013年夏には、一人芝居とヴァイオリンで「ある晴れた夏の日 -エルフとホビット-」を六本木ストライプハウスで上演。2019年2月3日には、北区の "こども劇場 " のイベントに出演するフライヤーをネットで見ました。