もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

長浜奈津子×喜多直毅@月夜の仔猫

『おとがたり』と言う形?ユニット名?、で継続して活動していこうと計画中だそうです。
朗読とヴァイオリン、と、音楽、のライヴ。
今夜は、前半に小川未明の『港に着いた黒んぼ』を朗読とヴァイオリンで、後半に各自のソロを含めて9曲演奏でした。未明の作品は知りませんでしたが、情景が浮かんで来ました。ヴァイオリンのいろいろな奏法が、起承転結のキッカケになっていましたね。
長浜さんの歌は、どれも心に響いて来ます。

この会場でのデュオは2回目で、大半のお客さんが長浜奈津子さんのファンのようです。なので、喜多直毅さんの演奏を聴いたことのない方が多く、そして、帰りにCDを求める方々が大勢で私も嬉しかった。
知られていない(届いていない)だけで、彼の音楽を必要とする人々が日本にも世界にも沢山いるはず。

3月26日
長浜奈津子 (朗読、うた、ギター、ピアノ)
喜多直毅 (ヴァイオリン)

1stセット
小川未明・作『港に着いた黒んぼ』
やっと十歳になったくらいの盲目の弟が笛を吹き、十六、七歳の美しい姉が唄い踊って、路上で金銭を得て暮らしている情景から始まる話。
お二人の前には譜面台が置いてありました。たぶん、直毅さんが見ていたのはテキストだけで、譜面ではなかっただろうと想像しました。
弦にクリップを装着して奏でるところが丁度、起承転結の転になっていましたね。
姉が町の金持ちのところへ強引に連れて行かれてしまい、不安に待ち続ける弟は一心に笛を吹きます。その笛の音にひかれて、白鳥(我が子を亡くしたばかり)が弟のもとへ来て経緯を知り、弟を白鳥の姿に変えて共に飛び立ちます。やがて戻った姉は、弟を探しますが、もうみつけることは出来ません。姉の心がかきむしられる様子は、ヴァイオリンの弓弾きの音色で表していたと思いました。
休憩

2ndセット
01. Sur (Anibal Troilo)
奈津子さんのピアノ弾き歌いソロ。ピアノを楽しみにしていらしたお客さんの為に。(ピアノ演奏はこれだけでした。)
02. 荒城の月
ヴァイオリンソロ。
03. Malena
ここからは、デュオで。
04. サンタルシアの酒場の女
05. Luna Tucumana (Yupanqui)
06. 北上夜曲
07. 三月のうた (谷川俊太郎作詞、武満徹作曲)
08. 涙そうそう
09. 愛の讃歌
歌と直毅さんのヴァイオリンでこの曲を聴いたのは初めてでした。
長浜さんの歌、良いですね。

次回、この会場でのライヴは7月23日(月)、『怪談』の予定だそうです。
長浜奈津子さんのブログ→
https://ameblo.jp/vivi-gato/entry-12364049873.html