もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

おとがたり(長浜奈津子、喜多直毅)@登別・きっさ点

誤字ではなく「きっさ点」という名前のお店です。
10年前、ピアノの黒田京子さんとの北海道ツアーの中で、1回だけ直毅さんのヴァイオリンソロをやったのがこのお店だそうです。
満席でした。
今日は奈津子さん、全曲基本的に日本語で歌ってらして、これはこれでわかりやすくて助かるのも事実。勿論、原語の響きの中に作詞者の意図もあるのでしょうけれど。
ヴァイオリンソロは同じ曲(暗い日曜日)でしたが、違いがよくわかりました。
本編ラスト『人生よありがとう』には涙が滲みました。
アンコール曲の間奏で、ストレートではない変わった(?)ヴァイオリンのコードがほんの少し出現して、直毅さんのセンスだなぁ、と思いました。
まだ6月ですが、素晴らしい夏の思い出旅行でした。ありがとうございました!

6月30日
おとがたり
長浜奈津子 (朗読、うた、ギター)
喜多直毅 (ヴァイオリン、朗読)

1stセット
01. 永井荷風・作『墨東綺譚』より「玉ノ井夜想〜大江匡とお雪」
朗読とヴァイオリンです。大江が葉鶏頭(=ハゲイトウ、葉っぱが鮮やかに紅葉する一年草)が風に倒れてしまった様子を述懐するシーンが印象的でした。最近あまり花屋で見かけませんが、子どもの頃から毎年庭にあって好きなんです。
この作品では、直毅さんも句を読むところがあります。男性の低い声が入ると引き締まって良い。
02. Sombre Dimanche 暗い日曜日 (Seress Rezső)
ヴァイオリンソロ。中間部でテンポが速くなり音量も大きく強くなった時、ゾクッとしました。すごい。
休憩
(飛び入りで、お客さんのチェロ独奏「荒城の月」「コンドルは飛んで行く」。この方、10年前にもいらしていて、その時の約束で楽器持参なさったそうです。)

2ndセット
01. 100万本のバラ
02. El dia que me quieras 想いの届く日 (Carlos Gardel)
03. 月の沙漠
04. 涙そうそう
1コーラス、ヴァイオリンは三線奏法でした。(ギターのように構えてピチカートで単旋律を弾く。)
05. Gracias A La Vida 人生よありがとう (Violeta Parra)
いろいろな実人生が頭をよぎってしまいました。
アンコール:遠くへ行きたい
今日は全曲日本語で歌われていて、ストレートでわかりやすかった。でも、この曲の間奏のヴァイオリンで、少し不思議なコード進行があって、あ、この雰囲気は喜多直毅だ!と思いました。(勝手な思い込みかもしれません。)