もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×田中信正@エル・チョクロ

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フライヤー
音楽で胸がいっぱいです。
日記を書いている今もこんなにドキドキして、体に悪いかもしれません…。


12月21日
喜多直毅(ヴァイオリン)
田中信正(ピアノ)


01. Chorinho pra ele (Hermeto Pascoal)
やっぱり、満席になると嬉しいな。そうなって当然のお二人です。
パスコアールの曲からスタート。激しく突進して終わる。最後が倍速なんです。
02. Soledad 孤独
メキシコの女性歌手、チャベラ・ヴァルガス(昨年、93歳で亡くなられました)の歌った曲。今までよりも、全体に華やかなアレンジだった気がします。
もちろん、それも好きですが、中間部のヴァイオリンソロで歌ったあの音色、味わいが、特別に好きです。
03. Gracias a la vida 人生よ、ありがとう (Violeta Parra) 
演奏を始める前に、歌詞を抜粋して紹介されてました。まず、詩にグッと来ました。
結構前半の段階で、何か音がして、見ると弦が切れてました。それでも素晴らしい。
04. Estrellita 小さな星 (Ponce)
いま弦を張り替えるかどうか迷っています…この曲ならこのままで弾ける自信が…あります、と宣言して演奏開始。いやはや凄い人だ。
ゆっくりと美しい旋律でした。
休憩


新しい弦に張り替えて登場。今夜も裸ガット弦=羊の腸をよりあわせた弦です。
05. Les Feuilles mortes 枯葉 (Joseph Kosma)
Jacques Prévertの詩を紹介してから演奏でした。
06. Canzone カンツォーネ (DON BACKY)
私は初めて聴きました。強い風に向かってひるまず立っているような曲。
イタリアの女性歌手Milvaが歌った曲だそうです。彼女が若い頃の動画の話が出ましたが、これかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=DvXdLbkrIO8
07. NAUFRAGO 難船 (Amalia Rodorigues)
本日のフライヤーの写真、直毅さんがフランスで撮影。「難船」のイメージ通り!でも、ヨーロッパのお友達には、これじゃポルトガルのファドの雰囲気とは違うと言われたそうです。
08. Les yeux ouverts 瞳をひらいて
これも、初めて演奏する曲では?かわいい曲。
エンゾ・エンゾ(フランスの歌手)や、映画「フレンチ・キス」ではBeautiful Southが歌っています。
09. Zuravli 鶴 (Yan Abramovich Frenkel)
美しくて、暗くて、重い。
ピアノは爆撃のよう、ヴァイオリンは鶴のかすかな鳴き声のような部分があり、心臓をつかまれました。
10. Frag Nicht Warum (Richard Dauber)
マレーネ・ディートリッヒが歌った曲です。
最後はメジャーキーの明るい曲調ですが、詩は「何故私が泣いているか聞かないで。何故私が行ってしまうか、聞かないで。」というような内容とのこと。明るい旋律だけに、胸がいっぱいになりますよね。
アンコール:Dicitencello vuie 彼女に告げて (Rodolfo Falvo)
短めに。ナポリターナ(ナポリ地方の古典歌曲)です。
お二人が退場しても拍手は止まず。再度登場。そして、「もう曲がありません」とにこやかに告げられてライヴは終了しました。