もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×高木潤一×海沼正利@サンジャック

たっぷり「曲を歌う」喜多直毅さん。本当に魅力的です!


でも休憩時間には何となく手持ち無沙汰だったようで、ひとりで尖って面白い即興演奏されていて、そちらもすごく好き!


アンコールは「ヴエルヴォアルスール」。途中で弦が切れてもそのまま演奏を続ける「3弦ヴァイオリニスト」を聞くのは私は久しぶりでした。
素晴らしい!


11月11日
喜多直毅(ヴァイオリン)
高木潤一(ギター)
海沼正利(パーカッション、ヴォーカル)


Cartola - Alvorada - 1974 (DVD)
http://www.youtube.com/watch?v=lEHA2F5cmok


最近、こういうライヴであまり曲をやっていないのですが、今日は曲をやります、とのことでした。
01. Chorinho pra ele(Hermeto Pascoal作曲)
アンプを通しているので一昨日に比べて洗練された感じの音色でした。
この曲、5月から何度もやっていますが、今夜のアレンジは相当楽しかった!2周目でわざと気持ち悪く音程はずしたり。
02. メランコイン (高木潤一作曲)
この頃、ライヴ聞きながらそこには無いはずの人の声が聞こえる(気がするだけ?)事があるんです。「あれ?今夜も聞こえるなぁ…」と思っていたら高木さんのヴォイスでした(笑)
ギターとヴァイオリンのやり取りもありました。
03. 板橋区 (喜多直毅作曲)
久し振りにこの曲を聞いたなぁ。自分のブログで探すと、どうやら前回のこのトリオのライヴ(6月4日)以来のようです。
ある一節を聞くと、湿った空気の感じを思い出しました。
04. Jacinto Chiclana ハシント・チクラーナ (A. Piazzolla作曲)
激しい。


休憩
他のお二人が外で煙草吸ったりしているあいだ、前に座って即興演奏されてました。その時は(もちろん)アンプは通さずにナマ音でした。
ある種「汚い」音。でも、良い音。好きだなぁ。


05. Minor Swing(Django Reinhardt作曲)
元をよく知らないので、ああ、マイナースイング、喜多さんが時々やる曲だなと思うのですが、相当変わったマイナー・スイングだったようです。海沼さんのブラシを高木さんが借りてギターのボディを叩いたり、弦を弾いたり。喜多さんもヴァイオリンケースから茶せんのようなブラシ(?)を出して少しそれでストロークしてました。
バッハの無伴奏パルティータ3番第1楽章の最初の4つか5つの音が飛び出したり、「美しき天然」(かな?)が飛び出したり。
06. ディノ・ストリーム (海沼正利作曲)
07. Alfonsina y el Mar アルフォンシーナと海(Ramirez作曲)
この世界に吸い込まれます。
08. ALVORADA (Cartola作曲)
これは明るい曲。夜明けという意味だったでしょうか。
海沼さん歌ってました。
明るい曲も良いな。
アンコール;Vuelvo al sur (A.Piazzolla作曲)
途中、あれ?と思ったら弦が切れてました。でも、そのまま残りの3本の弦で続行。
3弦での演奏は喜多さんにすればそれほど特別な事ではなかったかもしれません。
それより、何だか凄いよ、この人、やっぱり。
何か「入った」時、目に見えないもの操られているような演奏でした。ほんの少し、乱暴でもあったかな。