もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×加藤崇之×瀬尾高志@サンジャック

11月9日
喜多直毅(ヴァイオリン)
加藤崇之(ギター)
瀬尾高志(コントラバス)


1stセットは即興演奏2本、2ndセットは曲でした。


即興にここまで心打たれるとは…!
1本目の中間くらいでコントラバスが小さな音量で奏でヴァイオリンも続いて行ったあたりから、音の世界に翻弄されっ放しの状態に陥りました。ヴァイオリニストが楽器に顔を近付け身をかがめた時、不意に泣きそうな気分になる。


加藤さんのギターが好きとはっきり自覚したのは、実は今夜です。
人が(喜多さんも含む)「美しい」「素晴らしい」とおっしゃること、鈍感な私はやっとわかりました…。(遅い!)


瀬尾さんは初めて聞いた時から好きです。


3人が互いを聴き合って作って行く世界がすごく良い!


1stセット2本目、喜多さん激しいピチカートやボディ叩いたり、異様な構え方で弾いたり、わざと(?)弓を落としたり。
左手が弦を押さえるのですが、その形が指がしなっていて何とも言えず尋常ではない。
でも、それは世界に反抗しているのではなく、今の喜多さんの素直な心の表れなのかなと感じました。
照明の下で明るい加藤さん、瀬尾さんとは対照的に、逆光で影になっている喜多さんを、主には弓と弦のこすれるポイントを追いながらもつい見てしまいました。


2部は曲でした。
01. Quem te viu, quem te ve (by Chico Buarque)
瀬尾さんが持ってらした曲。
「僕にはブラジルは全くありません」とおっしゃいながらも、ゆとりを持ってこんなに楽しくカッコ良く演奏してしまう直毅さん。ヴァイオリンに弱音器装着。何度も言いますが、ホントに美しい音色です。
動画ありました。
http://www.youtube.com/watch?v=pFU_WteHiZc
02. Item 6, D. I .T (Steve Swallow作曲)
ギターが入って面白いっ!
03. Utviklingssang (Carla Bley作曲)
初めはヴァイオリンが同じ音を伸ばし、ギターで旋律を奏でて行きます。こんなにぴったりくるとはちょっと予測できませんでした。
今の季節にあった荒涼とした風景が見えるようでした。
そして、待って待って喜多直毅炎上。強い。激しい。
魂が抜かれた。
04. Deja vu (加藤崇之作曲)
加藤さんの「同時に好きに」という言葉からスタートしました。実を言うと、「ウトヴィクリングサング」の余韻で、私はすぐ次には行けなかった。
でも、充実した曲でした。
アンコール;ハワイの夕焼け (加藤崇之作曲)
おそらく、喜多さん、瀬尾さんは初見。ボサノヴァです。
瀬尾さん最初と最後に波の音をコントラバスで再現してました。ソロも良かったなぁ。


終演後、次回の日程を相談されていました。絶対行きたいです。