もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×西嶋徹@松本弦楽器

このデュオのライヴはたいてい聴きに行ってますが、今夜は特に" 物語 "が見えたり、アレンジがおもしろかったりして、行って良かったなぁと思いました。
直毅さん、風邪だそうですが、演奏が始まるとどんどん力が湧いて来るように見えました。
『赤い橋』は、よりドラマティックに強く、『アリラン』はいくつもの風景が浮かびました。
西嶋さんのすぐそばの席だったので、ボディを指で叩いたり、弦の一番下のところを弓でこすったり、いろいろな奏法がおもしろかった。勿論、コントラバスで歌うところも素晴らしい。
初演の曲が二つ。
SNS等で見える範囲だけでも、現在フル回転大車輪状態の直毅さんが、新しいアレンジを書いて来るとは、すごい、の一言です。
『故郷』は喜多直毅オリジナルの『ふるさと』の一部が中間部に入って、やがてあの『故郷』で終曲しました。
これからがますます楽しみ。
でもカラダを壊さないで欲しいです。(…と言いつつ、次のライヴにも期待しています。)

10月12日
喜多直毅 (ヴァイオリン)
西嶋徹 (コントラバス)

01. 舟唄
八代亜紀さんの歌った曲。阿久悠リスペクトアルバムに、浜田真理子(vo,p )、喜多直毅(vln )、笹久保伸(g )、加瀬達(b )、久保田麻琴(g, keyboard)で収録されていますね。
02. 喝采
ちあきなおみさんの大ヒット曲ですね。初演です。
コントラバスの明るいリズムとヴァイオリンの対比がおもしろい。
03. 赤い橋
浅川マキさんの歌った曲
04. アリラン (朝鮮民謡)
05. 悲しい酒
06. Libertango リベルタンゴ (A.Piazzolla)
07. 故郷 (岡野貞一作曲の唱歌)
これも初演です。途中に喜多直毅作曲の「ふるさと」のいわば間奏が入ります。「ふるさと」にも歌詞があって、何回か生で聴いたことがあります。

リベルタンゴ以外全部、歌詞のある曲を器楽演奏で「その世界」を表現している訳です。
元の歌に対して抱いているものは人によって違うから、リスクもあるけれど、敢えて喜多直毅、西嶋徹デュオの曲として演奏し、成り立っています。
直毅さんのこういう一面を知らないのは勿体ないと思うなぁ。