もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×元井美智子@松本弦楽器

初めてのデュオが昨年の9月、今夜で5回目です。
全て即興演奏でした。
1stセットは、30分強だったかな。
ヴァイオリンの弦を張り替えたばかりだったそうですが、私にはそれが気になることはありませんでした。
(開演前に裏手から、バッハ無伴奏曲が少し聞こえて来ました。)
割とおだやかな感じで始まって、良い緊張感が続きます。
お互いに変な遠慮や、行き違いがないし、必要以上に無理に格好をつけることもない。焦りもない。
かと言って、ルーズな空気にはならない。
その土台になる音色そのものが、お二人とも美しい。やっぱり喜多直毅のヴァイオリンは私の心にスッと入って来る。
とても好きなデュオなんです。

休憩を挟んで2ndセットは、ヴァイオリンを松本弦楽器のものに変えてました。張ったばかりのガット弦でピッチが狂い過ぎるので、壁に吊るしてあるのを手に取り、チューニングして演奏開始。会場が弦楽器工房ならではのことですね。
やや強めに始まりました。ヴァイオリンの音色も少し硬質な感じ。
元井さんは、絃に何か挟んだり、短い(コントラバス用?)弓で弾いたりしていました。
短いフレーズで呼応し合って、少し火花が飛ぶ感じになったのはこちらだったか、1stだったかな?
ゆっくり目にポン、ポン、と音を置いて行く元井さん。左側に立って弾いている直毅さんの方に視線は行きません。まさに、音で会話しているようでした。
ああ、これで終わるのだろうな、という地点で終了。
雨にもあわず、良い土曜日でした。

9月15日
喜多直毅 (ヴァイオリン)
元井美智子 (筝)