もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

ヴィオラ ヴァイオリン 筝 即興演奏LIVE(Alessandro Librio、喜多直毅、マクイーン時田 深山)@松本弦楽器

来日中のイタリア出身アーティストAlessandro Librioさんをまじえての即興演奏でした。
まず、全員で演奏。初めから勢いがある。え?ヴィオラの弦があんなに緩んで見える…と思っていたら、弦が切れてしまったようです。演奏は続行し、ここだよねというところで終了。
さすが弦楽器店、すぐに親方(店主)が弦の張替え。
次に、最初の告知通り3つの組合せでデュオ。最後にまた全員で演奏でした。

ヴィオラはヴァイオリンより一回り大きく、演奏者の体格もそれとほぼ比例していた。
強いヴィオラだった。カチッとしている感じもあり、ボディをこする等自由な感じもあった。
直毅さんがヴァイオリンやヴィオラと共演するのは割と珍しい。探り合う感じのところは少なくて、相手に同調したり、次の局面を提起したり、競い合うようなところもありました。押すばかりではもちろんなくて、スーっと雰囲気を下げて行って私の好きな音色でささやくようだったりした。
深山さんは今日は十三絃。十七絃は(演奏会場に対して)あまりに大きいので、とのこと。二人の弦楽器奏者にたじろぐことなく、ハジく音、琴柱(弦楽器では駒に相当する、糸を支える部分)を自由に動かせる利点を活かしていた。

演奏自体もとてもおもしろかったが、1/22(月)の『葵上』の宣伝で直毅さんが話していた内容と重ねるとさらにおもしろいなぁと思った。それは、今までのライヴのMCやFacebookの記事で語られていること。自分はヴァイオリンを洋楽器とはとらえず、汎用性の高い単なる擦弦楽器と考えている。もし、ヴァイオリンが平安、室町時代に日本に渡来していたらどんなサウンドになっていただろうか。JAPANESE VIOLIN。等々。
日本の古典音楽に通じるような音の作り、上手く表現出来ませんが、以前は(私は)ちょっと違和感を持った直毅さんの“その”部分がだんだんしっくりくるようになりました。
最近追加が多い直毅さんのスケジュールを見て、「飛ばし過ぎ」ではないかと心配するのは、失礼なことかもしれませんね。
明日のトリオ(齋藤徹、Alessandro Librio、喜多直毅)@喫茶茶会記もとても楽しみです。

1月19日
Alessandro Librio (ヴィオラ)
喜多直毅 (ヴァイオリン)
マクイーン時田 深山 (十三絃)