もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅&黒田京子デュオ@ルヴェソンヴェール南大沢

首都大学東京・南大沢キャンパス国際交流会館にあるフレンチレストランでのコンサートに行って来ました。(大学内にこんなオシャレなレストランがあってちょっとビックリ。)
これはJAZZ Platzの第29回ライブです。ジャズ、という範疇にはおさまらないデュオですが、主宰者が是非聴いて欲しいと願い、開催する運びになったとのこと。
会場に入る前にピアノ調律の音が聞こえて、あ、これは辻秀夫さんの調律だな、と予想。当たりでした。
通常、自分の楽器を持って行けないのがピアニストです。たまに「このピアノでは黒田さんが気の毒だなぁ…」と思うことがありますが、今夜はその心配は無し。黒田京子さんが信頼している辻さんですから。
JAZZ Platzのお客さんで、初めてこのデュオを聴いた方の方が多い感じの客席でした。普段の回とは色あいが違ったようですが、周囲の雰囲気、空気の密度が高い。人が気持ちを集中して聴いているのを感じました。
黒田さんの硬質で力強いソロ、良かった!
直毅さんは、程よい「逸脱」具合と、美しいヴァイオリンでした。
私は耳を澄まして聴く音楽が一番好きなんだな、と改めて思いました。別方面の音楽も好きなんですけどね。
喜多直毅クァルテットの2days(10/21,22)の1週間前となり、終演後は特に強い意思が顔色にあらわれていたような気がしました。
今夜から10月末まで、濃厚なライヴ三昧の日々が始まりましたね。
聴く側として、息切れしないよう気をつけよう。

10月14日
喜多直毅 (ヴァイオリン、朗読)
黒田京子 (ピアノ)

01. 見上げてごらん夜の星を (いずみたく作曲)
02. 黒いカマキリ (喜多直毅作曲)
03. ゼフィルス (黒田京子作曲)
04. 遠くへ行きたい (中村八大作曲)
この曲の空気感がとても好き。ギッシリ詰まっていて、なお、かつ、息苦しくない。
休憩

05. 忘れな草をあなたに (江口浩司作曲)
06. 他人の顔 (武満徹作曲)
07. 鶴 (ガムザトフ作詞、Y.フレンケリ作曲)
直毅さんが詩を朗読してから曲に入りました。この時、マイクの調子があまりよくなかったのは残念。(演奏は全てPA無しです)
08. My Wild Irish Rose (アイルランドトラッド曲)
純朴な旋律に打たれて、どうしても泣きそうになる。
アンコール1:シェルブールの雨傘 (ルグラン)
主宰者挨拶
アンコール2:ゴンドラの唄 (中山晋平作曲)
予定外だったようで、つい、リクエストしたら採用していただきました。
黒澤明監督の映画「生きる」で有名な歌ですね。