もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅&黒田京子デュオ@アトリエひらり 

多摩川線沿いの小さなスペースにアップライトピアノ
時々窓の外を電車が走るのがわずかに聞こえる。
今日聴いた音楽は安定して美しく、そして、毎回少しずつ違って激しい。
直毅さんが宮沢賢治の詩を朗読した時、黒田さんはピアノの鍵盤の下の板を外し、内部奏法で表現されてました。

喜多直毅さんが4月1日に渡欧するまでのライヴはあと3回。貴重な3回です。

3月13日
喜多直毅 (ヴァイオリン、朗読)
黒田京子 (ピアノ)

01. 黄昏のビギン
デュオの2ndアルバム「Hymne à l'amour 愛の讃歌 」に収録されている、昭和歌謡
02. Last Tango in Paris ラスト・タンゴ・イン・パリ
情け容赦なく襲いかかる激しいヴァイオリンとピアノです。
ヴァイオリンの弓で弦以外の箇所を叩いたり、擦ったりするのを初めて見たお客さんもおられたようで、「凄いわね!」「私、初めて見たわ!」という会話が耳に入って来ました。
03. 春 (喜多直毅作曲) 〜04. ゼフィルス (黒田京子作曲)
2曲続けて、春らしい曲。
05. 遠くへ行きたい
有名な歌ですね。静かに、また、激しく歌うヴァイオリン、何回でも聴きたい。

休憩
06. 北の蛍
森進一の歌った演歌です。
07. 他人の顔
安部公房原作の映画の音楽。ワルツです。トンガったワルツになったり、優雅だったり。
08. 永訣の朝 (詩・宮沢賢治)
今日は直毅さんは朗読のみでヴァイオリンは弾かず。
黒田さんが、このデュオでは珍しく、下の板を外してピアノの内部に触り音を出したり、ここぞというタイミングで鍵盤を弾いたりされてました。演劇の音楽の時の方が、そうする事が多いそうです。
09. ふるさと (喜多直毅作曲)
大震災の前から演奏していた曲ですが、大震災の様々な情景を描いているようだ、とお客さんに言われることがあるそうです。
歌詞もありますが、あまり披露される事がありません。
一番印象に残っているのは、黒田京子さんが歌い、喜多直毅さんがピアノを弾いたあの時。(2010年夏、永山則夫をテーマにした「軋む音 vol.2 」)
アンコール;ひまわり(ヘンリー・マンシーニ作曲)