もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

声と弦(岩波由美子×喜多直毅)@喫茶茶会記

楽しいコンサートでした。喜多ファンはもっと来ればいいのに。
ビゼー作曲のオペラ「カルメン」より『ハバネラ』を、“普通にやらないで”と岩波さんに注文されて、きっちり喜多直毅流にやったり、歌詞だけ書かれたプリントをアップライトピアノに置き、加藤登紀子のレパートリー『ブブリチキ』をピアノで弾いたり、こんなの3年に1回くらいしかやりませんよ。
いつもとはちょっと違った角度から、真剣に楽しく演奏する直毅さん、素敵です!


10月6日
岩波由美子(うた、朗読)
喜多直毅(ヴァイオリン、ピアノ)


01. Les Feuilles mortes 枯葉 (Joseph Kosma)
この曲のみ、ヴァイオリンソロでした。
いつまでも聴いていたい繊細な音色も、ギギーと嵐のような音もありました。
02. 蝉頃 (室生犀星)
ここからは、直毅さんはヴァイオリン、岩波さんが朗読します。
03. 彼岸花 (北原白秋)
04. さようなら (谷川俊太郎)
05. 猫 (萩原朔太郎)
(4と5は順番が逆だったかもしれません)
06. 気まぐれ (アルフォンシーナ・ストルニ)
“アルフォンシーナと海”に登場する、あのアルフォンシーナさんの書いた詩です。
日本語で朗読。
07. オシップ・マンデリシュタームの詩 (タイトル忘れました…)
08. 浅き春に寄せて (立原道造)
昭和14年に24歳で夭折した詩人だそうです。


休憩
後半は、岩波さんが歌い、直毅さんは、ヴァイオリン、ピアノ演奏です。
09. 小さな空 (武満徹作詩作曲)
10. 雪女 ─六つの子供の歌より─(北原白秋作詞・團伊玖磨作曲)
雪女ではないのですが、『鰍沢』を連想しました。
11. 三月のうた (詩:谷川俊太郎/武満徹作曲)
ここまでは、ヴァイオリンで。
12. リリー・マルレーン Lili Marleen (Norbert Schultze作曲)
ここから2つ、“ピアニスト喜多直毅”です。「僕の弾ける曲、ということで選びました」とのこと。違う楽器を弾くのはとても緊張するそうです。
13. ブブリチキ (ロシアのうた)
ブブリチキとは、パンだそうです。
割と賑やかなところのある曲でした。
「人前でピアノを弾くのは音大の試験以来です」と仰ってましたが、『軋む音』シリーズでご自分の曲「ふるさと」弾いてますよ。
14. ビゼー作曲オペラ『カルメン』より「ハバネラ」
ヴァイオリンに戻って。
これは、岩波さんにとっては歌い慣れた曲で、直毅さんにはチャレンジング曲だそうです。
とてもおもしろかった。普通には弾くなと言われて、喜多直毅流が入りながら、でも、ハバネラでした。有名曲ほど、こうやって弾くのは難しいことでしょうね。3回リハーサルしたそうです。
15. 津軽のふるさと (作詩作曲:米山正夫)
アンコール;赤いサラファン(ロシアのうた)