もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

「徹の部屋Vol.6」〜齋田美子×喜多直毅×齋藤徹@ポレポレ坐

1stセットは熊、鹿、猿。2ndは虎、鶴。
「外の動きをまねるのではなく、内なるエネルギーをまねる」中国伝統気功のひとつである『五禽戯』と、ヴァイオリン、コントラバスのライヴ・パフォーマンスに行って来ました。


演奏は齋藤さんの曲を弾いている部分と即興の部分があります。
「虎」でヴァイオリンが弓を不思議な向きにした後、顎に固定させずに、いわゆる「ぎこぎこ」系の音色で弾きはじめて以降が特に面白かった!


「鶴」は予想以上に楽器が歌っていて美しいのです。空を飛んで行くようでした。


徹さんの曲は、美しいけれど(美しいうえに?)すっと斜めに流れて行って、何だかしつこくは無い。それが、良い!


一つ困ったのは、齋田さんを見るか喜多さんを見るか迷ってしまう事でした。


2月26日
齋田美子(五禽戯)
喜多直毅(ヴァイオリン)
齋藤徹(コントラバス)


客席に黒田京子さんがいらしてました。
4月の「徹の部屋 Vol.7」にご出演ですね♪


喜多さんの音色が完璧に美しい!
1stセットの途中で楽器から取り外したものは、湿度の調整のためにボディの中に入れているスポンジだそうです。


(2月27日午後。もう少し書きます。)

仕事のために開演ギリギリにたどり着くと会場はほとんど満席でした。席を探してきょろきょろしていると、最前列にいらしたマイミクさんの隣の椅子が空いているのを発見し座ることができました。(ありがとうございました!)


斎藤さん、喜多さんがそれぞれ銅鑼を叩いて開演。その後はコントラバス、ヴァイオリンを演奏します。マイクは使っていないと思います。
斎田さんはステージになっている低めの台の上に立ち、殆ど動かなかったり、少しずつ動いたりする事から始まりました。
解説的なことはなく、ほぼ途切れなく進行していきます。


「熊」
どんな事をするのか予測がつかない。斎田さんの動きと演奏はリンクしていたり、していなかったり。演奏は譜面を見てやっているが、そうではない部分もあり。
ハバネラのリズムはここだったと思います。
とにかく、じっと見て、聞いていました。


「鹿」
5種類の動物をやることは記憶していて、熊、ひとつおいて猿、虎、鶴だったことまで思い出したのですが、2番目が何だったか思い出せないまま見ていました。(チラシ見れば書いてありますが見るのが悔しい(笑))
必ずしも一般的なその動物のイメージとは同じではないのです。
「栗鼠(リス)かな?いや、漢字1文字だったから…そうだ、鶏だ!」最後までそう思ってましたが、実は鹿でした。あらら。


「猿」
これは迷うことの無い猿だった。


『動物になって表現遊びを楽しむ』というのは保育のプログラムにあって、木曜の午後にもやったばかりでした。2歳のこどもが出来ることで楽しい気分になるのが主目的なので、曲は皆が知っている動物の登場する童謡、ピアノを弾くのは私ですから、人が見たら「なんだろ?」と思われるかもしれません。(ちょっとは練習すればいいのですが、しないので、ベタベタの重い左手と転びまくりの右手です。)
でも、身体を動かすのは楽しいです。
そんなことをやっているので、動物をまねる、という行為に違和感は無し。
気功の理論はまったく知らないし、見せるための行為とはちょっと違う感じも受けましたが、何がどうと言えない面白さがありました。
楽器の二人は伴奏では全く無いけれど、音楽が中心のライヴとも違いました。


休憩

「虎」
これは楽器から始まりました。
斎藤さんのソロ。やがてそこへ喜多さんが入りデュオ。少し喜多さんのソロ。斎田さん登場。という具合です。
虎は強いですね。気迫がある。
喜多さんが足拍子を踏んでいたのもここだったかな。
(そういえば、さすがに靴は最近よく履いていらっしゃるCROCSではありませんでした(笑))
前半よりもぐんと段階があがった感じがしました。すごく面白い!
斎田さんと斎藤さん、喜多さんは動きとしてはほとんど絡みませんが、ここか「鶴」の時に結構接近していました。接触はしないけれど。


このライヴに限らず、喜多さんが激しく弾いて「心地良い音楽」にしない時があると思うのですが、それは好きじゃない人って多いのでしょうか。私は好きなんだけどなぁ。


「鶴」
鶴が歩いている時、飛んでいる時がありました。
美しい歌をヴァイオリンが歌います。
もしかしたら「リディアン旋法で書いた新曲」(斎藤さんのブログにありました)というのはここでやっていたのかな?



喜多さんと斎藤さんの共演は、次は3月15日のバーバーFUJI。
楽しみです!