黒田京子トリオ『散開』ライヴ@インエフ
2月28日
黒田京子(ピアノ)
太田恵資(ヴァイオリン)
翠川敬基(チェロ)
アンコール含めて9つやって、「即興」は1つだけれどあとの8つにもアドリブソロの範疇を超えた即興演奏がたっぷり!
しかも面白くて美しい。
こんなトリオは他にないのになぁ。
故・富樫雅彦さんの書いた曲ばかり入ったアルバムを作る話もあったのになぁ。
でも、今の形で続けるとメンバー全員が思っていないと、継続は難しいのでしょう。
残念ですが、次の「機会」を待ちます!
生きていればまた巡ってくるかもしれないですから。
ゆくかわのながれは たえずして
しかも もとのみずにあらず
よどみにうかぶ うたかたは
かつきえ かつむすびて
ひさしくとゞまることなし
この日が『黒田京子トリオ最後のライヴ』になることは、インエフ店主様の告知はありましたが黒田さんはじめメンバーのどなたもおっしゃっていなかったので、妙な緊張感のある客席でした。(私だけ?)
ライヴの最初に黒田さんからトリオの散開が告げられました。
あっけないような、ハッキリその事を告げられてむしろすっきりしたような気持ちになり、楽しんで聞きたいと思いました。
01. 即興 〜02. inharmonicity (黒田京子作曲)(アイヴスの主題に基づいて)
3者が攻めて受けて流れて行くさまは、とてつもなく美しい!
特に、即興と「インハーモニシティ」の間で翠川さんが奏でたピアニシモが絶品でした。
後でご本人もおっしゃってましたが、チェロがとても鳴っていてすごく良かったです!
最後、と思うと淋しく悲しくなるので、気合い入れて聞くために(笑)久しぶりにビール飲んで、ニコニコして聞いたかな、この辺りは。
03. Zephyrus (黒田京子作曲)
04. MAY 3rd (翠川敬基作曲)
強い強いピアノ独奏から始まりました。
黒田京子トリオの演奏は同じ曲でも毎回少しずつ違いますが、これはかなり違ったかもしれません。
実はこの曲、重苦しさを先に受け取ってしまいがちで、聞いていてしんどいなぁと思うことが結構あるのですが、これはとても良かった!
カッチリしているという意味ではなく、自由がたくさんありながら完成度の高い音楽を奏でるのが黒田京子トリオだとつくづく思いました。
休憩
05. Link (翠川敬基作曲)
(ところで、録音入っていました。太田さんはどういうわけか帽子にマイク取り付けられて、脳波測定されている人のようでした。)
06. Gambo Soup (翠川敬基作曲)
07. 二十億光年の孤独 (黒田京子作曲)
詩の朗読から始まりました。(谷川俊太郎)
08. ホルトノキ (黒田京子作曲)
反則的に美しい音楽!ピアニシモで終わりました。
「このピアニシモで終わるのだなぁ」と思うと胸がいっぱいになりました。
アンコール;waltz step (富樫雅彦作曲)
富樫曲の中でも大好きなこの曲でライヴが終わって嬉しいです!