もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

うたをさがしてカルテット(齋藤徹、さとうじゅんこ、黒田京子、喜多直毅)@エアジン

『横浜国際なんでも音楽祭2015秋』のプログラムの一つであり、このカルテットの2回目のライヴでした。
みっちりと15曲!
シリアスな曲あり、うっとり、楽しいブラジル曲ありでした。両方が必要なのでしょう。
このバンド、メンバーそれぞれの共演歴があるとのこと。でも、「うたをさがしてトリオに黒田京子さんが入った形」というのが一番わかりやすいですよね。
黒田さんがカルテットのなかで、グンと前に出て来た感じを受けました。かっこいいです。
インストで演奏された「O Vôo da mosca 蚊の飛行」のなんて素敵なこと!
今後さらに進んで行くと思います。
私自身はボロボロ状態だったので、初めはちょっと透明な膜を隔てて聴いている感じもあり。徐々にいつもの自分に戻って行きました。

10月9日
うたをさがしてカルテット
齋藤徹(コントラバス)
さとうじゅんこ(うた)
黒田京子(ピアノ)
喜多直毅(ヴァイオリン)

左から徹さん、ピアノに黒田さん、前方のじゅんこさんと右手やや下がった位置の直毅さんは立って演奏でした。
01. ああセリム (アンゲロプロス監督の映画「永遠と一日」より、訳詩・池澤夏樹/作曲・齋藤徹)
わ!1曲目からこれですね。アンゲロプロス映画の中で唯一見た映画なので、セリム(ストリートチルドレン)を仲間たちが悼むシーンが浮かびます。
02. ふりかえるまなざし (詩・渡辺洋/作曲・齋藤徹)
03. よみがえりの花が咲く (オペリータ「うたをさがして」より、ことば・乾千恵/作曲・齋藤徹)
04. コルフーラ・私の花 (アンゲロプロス監督の映画「永遠と一日」より、訳詩・池澤夏樹/作曲・齋藤徹)
4年も前、2011年4月のトリオのライヴ動画(コルフーラ→ああセリム→目を閉じて@エアジン)です。変化してますね、いろいろと。
https://www.youtube.com/watch?v=O7iO_xoWXds
05. Canta, canta mais (Jobim)
ここからブラジル曲になり、美しさ、楽しさの側面が、より前に出て来ました。
06. Olha Maria (Jobim)
07. O Vôo da mosca 蚊の飛行 (Jacob bandolim)
この曲のみ、じゅんこさんはお休みで楽器奏者のみ。自由自在でとっても素敵!
男性二人はずっと前からのレパートリーですが、黒田さんが自然にさらりとしっかり入っているのは、実は凄いことですよね。
最後はかけっこのように速くなりました。
08. Imagina (Jobim)

休憩
09. 星がまたたく (オペリータ「うたをさがして」より、ことば・乾千恵/作曲・齋藤徹)
10. 旅人の歌1 巡礼の鈴さながらに(オペリータ「うたをさがして」より、ことば・乾千恵/作曲・齋藤徹)
〜11. クセニティス(アンゲロプロス監督の映画「永遠と一日」より、訳詩・池澤夏樹/作曲・齋藤徹)
2曲続けて。
12. Eu te amo (Chico Buarque/Jobim)
アイ・ラブ・ユー、という意味のタイトルだそうです。
13. ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハより アリア
14. 白と黒の肖像 Retraro nm branco e preto (Jobim)
アンコール;Felicidade (Vinicius) で合ってますか?
これから渡欧する徹さん、10月生まれなので早めの誕生お祝いになりました。ケーキは、旭川・モケラモケラからのプレゼントで、アルバム『明』のジャケット写真にもなった板谷さん作のコントラバスが何と!ケーキ上に再現されていました。
ハッピー・バースデイの前奏を直毅さんが弾き始めると、ピタリとピアノで伴奏する黒田さん。さすがです!