もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅&黒田京子デュオ@もりおか啄木・賢治青春館 展示ホール

昨日よりも広い会場に大勢のお客さん、壁面には杉本みゆき展『銀の劇場』の大小いくつもの絵画。
そんな環境でのコンサートは、とても楽しくて、心に沁み入る演奏でした。
ヴァイオリンの音色、全部私の好きなのだった。
ピアノは独奏になるとちょっと平坦な感じがあったかな。ピア二ストは楽器背負ってツアー出来ませんから。


7月18日
喜多直毅(ヴァイオリン、朗読)
黒田京子(ピアノ)


渋民の石川啄木記念館まで行って雨にあたり、開演10分前に会場に滑り込みました。間に合って良かった。
第一部 啄木へのオマージュ(オリジナル楽曲)
01. 春 (喜多直毅作曲)
02. 砂丘 (喜多直毅作曲)
直毅さんがインスパイアされた啄木の短歌を三つ朗読。
ピストルの短歌だけ知っていました。

いたく錆(さ)びしピストル出(い)でぬ
砂山(すなやま)の
砂を指もて掘(ほ)りてありしに
(「一握の砂」)
03. 夜(よ)のにぎわい(喜多直毅作曲)
13日にエル・チョクロで初演だった曲ですね。
浅草(がパリのイメージに変換されています)の中の部分と、そこには馴染めず出て行く部分がある。
04. 疾走歌 (喜多直毅作曲)
喜多直毅カルテットでやるよりテンポが速かった。
このデュオでの演奏は久しぶりじゃないかな?

何がなしに
息きれるまで駆け出してみたくなりたり
草原(くさはら)などを
(「一握の砂」)
という啄木の短歌が元になった曲ですね。
約10年前に直毅さんの演奏を初めて聴いた頃、既に「よく演奏する曲」の雰囲気でした。
05. 空に吸はれし心 (喜多直毅作曲)
1階のカフェで啄木グッズを販売していたので、昨日この曲の元になった短歌の手ぬぐいを購入しました。
06. ふるさと (喜多直毅作曲)
07. 闇夜を抱く君へ (黒田京子作曲)
これは、黒田さんが直毅さんに捧げた曲。
休憩

第二部 映画音楽、ヨーロッパのポピュラー音楽、昭和歌謡
08. ムーン・リバー
美しい!
09. 遠くへ行きたい
冒頭にピアノソロ、中間部にヴァイオリンソロ。
10. ラスト・タンゴ・イン・パリ
11. ひまわり
12. 愛の讃歌
クライマックスでグッと来ました。
私は泣いてませんが、この曲以外でも涙をぬぐっている方複数いましたよ。
アンコール; 慕情 (喜多直毅作曲、初演)
啄木の北海道時代のプラトニックな感情の対象となった女性のMCがあって、この曲でした。
スーッと気持ちの中に入って来る。良い曲だなぁ。

私は次は仙台です。
明日は水沢、明後日は登米ですので、日曜祝日で動ける方は是非足を運んでみては?

※7月19日追記
第一部、第二部のタイトルは当日配布されたプログラムに記載されていました。