もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

第110回即興演奏会 (Jacques Demierre、齋藤徹、ゲスト;喜多直毅)@BarBer Fuji

シークレットゲストは、会場の隅っこに座っていらっしゃいました。

1stセット
ジャック・ディミエール、齋藤徹デュオ
バーバーFujiの理髪店スペースにさすがにピアノは置いていなくて、3階のオーディオルームが会場になります。アップライトピアノの蓋は上も横も全開でした。
ジャックさんは初めてでしたが、何だかすごい演奏でした。今までに聴いたどのピアニストよりも、表現の幅が広い感じ。鍵盤以外ももちろん触ります。視覚的にも、蓋を開けてあるのでピアノの内部が良く見え、波うっていました。
徹さん、怖くなってしまうくらい、すべてがピタリと、それ、そこだという音、表現が流れ出して来ます。
二つ即興演奏。
一つ目は強めのフレーズでカッチリと、ここが終着点と思ったところで終わりました。
二つ目はスーッと潮がひくように終わったかな。記憶が既に曖昧なので違うかも。
休憩
2ndセット
ジャック・ディミエール、齋藤徹、喜多直毅トリオ
普通の店舗兼住居なので、広くはありません。3人で演奏するには直毅さんが座っていた椅子に別のお客さんが座り、一人分あいたスペースを使っていました。左からジャックさん、直毅さん、徹さん。
このトリオにもう一人サックス奏者も入っての演奏会をこの春ヨーロッパでやったそうです。だから初めてではない。それにしても、火花が散るとはこのことか!というほどの激しいやり取り。でも、激しいばかりではなく、子守唄のようなピアノを二人が聴く場面もありました。
後半、たぶん徹さんが私の心のスイッチを入れて、悲しい訳ではないのに泣きたい衝動が湧いてしまい、呼吸もおかしくなりました。落ち着け、落ち着け、自分。
終演後しばらく、お言葉に甘えてその場に残って、窓の外の空気を吸っていたら治りました。
行って良かったです。
誘ってくださった、店主の松本渉さん、ありがとうございました!

7月18日
Jacques Demierre (ピアノ)
齋藤徹 (コントラバス)
喜多直毅 (ヴァイオリン)