もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅×黒田京子@キャンディ

11月8日
喜多直毅(ヴァイオリン)
黒田京子(ピアノ)


小さな小さな音から、心の声が聞こえるようでした。
美しいなぁ…。
ずーっと余韻に浸っていたい気持ちになりました。


01. Les Feuilles mortes 枯葉 (Joseph Kosma)
02. 黄昏のビギン (永六輔作詞、中村八大作曲)
私はいま、ほとんど夕飯は自炊なんです。ライヴに行く日は、うんと早くに作って食べてから行きます。で、人参や大根を刻みながら、味噌を溶いて汁に入れながらこのアルバムを聴いています。だから、申し訳ない気もしますが、これを聴くと自分の家の台所にいるような気持ちがちょっとします。
03. 他人の顔 (武満徹作曲)
この曲、大好き!
04. 遠くへ行きたい(永六輔作詞、中村八大作曲)
1970年から現在まで続いているテレビ番組の主題歌ですから、今夜のセットリストの中で最も(お茶の間にも)有名な曲でしょうね。
最初、ヴァイオリンがメロディを奏で、ピアノは同じフレーズを(コードを無視した感じで)繰り返し、2回目からはピアノも和音進行に乗ってくるところ、素敵だなぁといつも思います。
あまりにストレートな歌詞が頭の片隅に浮かびます。これを、音量も含めきっちりメリハリ付けて、「今の」心情が溢れ出て、決して普通じゃない演奏にしてしまうこのデュオは、凄い。
05. Last Tango in Paris ラスト・タンゴ・イン・パリ (GATO BARBIERI)
同名の映画音楽です。当初、ピアソラに音楽を依頼する計画があったらしい。(と、ほぼ毎回直毅さんはおっしゃいます。)
映画を紹介した文章を読むと、激しい性的な内容らしいです。私は映画見た事はありませんが、演奏聴いていると、何か想像がついて良い気分になります。グチャーっとしたところが、良い。


休憩
06. 小さな空 (武満徹作詞作曲)
これは1枚目のデュオアルバム“空に吸はれし心”にメドレーで入っていますね。
07. Zuravli 鶴 (Yan Abramovich Frenkel)
08. Hymne à l'amour 愛の賛歌(エディット・ピアフ作詞、マルグリット・モノー作曲)
真正面から“愛の賛歌”ですよ。
09. Moon River ムーン・リバー (Henry Mancini)
本編ラストには珍しい選曲では。
11月8日正午の月齢が、15.2だから?
ああ、今夜はこれで行くんだなと思いました。
アンコール;残された空 (喜多直毅作曲)
オリジナル曲があると、やっぱり嬉しいです。
終わって静かだったのは、すごく良かったから。
そういう時って、あまり人と喋りたくないでしょ?