もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

喜多直毅ソロ@音や金時

全て即興演奏でした。
ノイズから始まる。なんて綺麗な音色!と今夜も思ったけれど、しばらくはあと一歩足りない「何か」を待っていました。ヴァイオリンソロってやっぱり難しいのだなと思ったり。
1stセットの1/3くらいのところで、「この次はこう行くだろう」と予想したのがそうは行かなかった。ここからグッと引き込まれ、一心に聞いていました。
ヴァイオリンの肩当てが外れ、首に巻いていたスカーフが広がり、弓の毛が何本も切れ…そんなことには煩わされず奏でる直毅さん。
すごく良い、すごく好き。
ちょっと唐突に終わりました。


2ndセットも勿論即興演奏でした。
掛けていた伊達眼鏡を床に置いて演奏開始。(文字通りの老婆心で…)そんなところに置いたら踏んでしまわないか心配になったのは最初だけでした。
曲のような感じで展開します。
一人で前に立ち、一人で表現するのは本当に凄いことです。全部、自分。ある意味、丸裸。
今、ここに、この方の命があるんだな、と強く感じました。
微かな音になって消えるように終了しました。
が、拍手が続き、短くアンコールの即興演奏もして下さいました。


喜多直毅さんのソロをこれからも沢山聞きたいなと思った夜でした。


1月13日
喜多直毅(ヴァイオリン)