もとこの音楽感想日記

生で聴いた音楽の感想など

HANA TORI(蜂谷真紀×田中信正)with 喜多直毅@サンジャック

「HANA TORI」の花はノブ様、鳥は蜂谷さん。
では、喜多さんは何でしょう?
…矢?
…花や鳥を射てしまっては駄目かな(笑)
でもいきなり1曲目、心の奥底から湧き出るような音色でヴァイオリンを奏で、ドイツ訛り風に英語の詩を読むこの方は本当に鋭い。


お二人のユニットであるHANA TORIを一度も聞いたことがないのですが、このトリオはすごく暴れますが力が抜けたようなところがなんとも独特で、とても良かった!


全曲蜂谷さんのオリジナル曲です。即興的な部分もありつつ、しっかり構成されているようでもあり。
特にノブ様までが狂って爆発すると、もう、いやはや、渦巻く台風が三つ巴になります♪
あ、グールドだ!と思った部分もありました。


蜂谷さん、ヴォイスを究める方向と、詩を歌う時のべたつかない光景描写の感触が好きです!


4月20日
蜂谷真紀(うた、ヴォイス)
田中信正(ピアノ)
喜多直毅(ヴァイオリン)


そして、忘れもしない「悪夢の駒割れライヴ@公園通りクラシックス」(笑)からほぼ一年たちましたね。
4月21日は「駒割れ記念日」です!




全曲蜂谷真紀さんのオリジナル曲だったと思います。

01. (LUNA なんとか…)
タイトルおぼろげにしか覚えていません。英語の詩でした。
喜多さん「ゲスト」となっていましたが、全曲参加し、1メンバーでしたよね。
ヴァイオリンの擦る音(全部擦る音なのですが、特に「擦って」いる感じの音)から始まるからなぁ…反則というか、とにかく嬉しい。
蜂谷さんの胸には鳥の形のペンダント。ノブ様は花柄のシャツ。喜多さんは赤いパンツでした。
これ、何音楽といえば良いのか。現代音楽とくくってもいいでしょうか。ジャズではないです。
02. 瞳の行方
瞳とは、マティスの「画家の娘」という絵に描かれた瞳のことだそうです。
03. 長方形の箱の中の踊り子(?)
詩は無し。長方形の箱(長方形は平面ですから、直方体または四角い箱ですね。)の中にマトリョーシカのような小さい踊り子が大勢入っていて踊る光景を描いた曲、ということですかね。動きも付けながら声で表現する蜂谷さん、ヴァイオリンはもちろん、ピアノが狂って炸裂してました。
開始前の解説を聞いた喜多さんが「大名行列」と連想言葉を発して、イメージがそちらへ行きそうでしたが(笑)、演奏中は行きませんでした。
私は昔々ドイツ語の授業でやった「Die tanzenden Fusse 踊る足」という短編小説を思い出しました。
04. トラベリング・ウィズ・ア・デッド・マン
蜂谷さんがおっしゃっていたのは、映画「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」のことでしょうか?
これは、はっきり物語があって、親しみやすい旋律をヴァイオリンが歌います。歌詞は日本語、アカペラ部分有り。3曲目との対比がまた面白い!
もしかしたら、前に聞いたことがあるような気がしましたが、どうもはっきりとはわかりません。


3曲目の後だったか、ヴァイオリンのチューニングをした時に、「チューニング無しで演奏していたのでこんなにずれてました」というのが素人にもわかるくらいでした。フレットレスの楽器とはいえ、それを「勘で」きっちり弾くヴァイオリニストにお二人は驚かれてました。
4曲目の中に「彼女からの長距離電話が途中で切れた」という内容の歌詞があると、即座に着信音を「音真似」して弾くくらいは全く自由自在です。


休憩
05. Shore-less
06. 君の宝物
ピアノがグールドみたいでカッコ良かったのはこの曲でした。
07. つむじが丸
08. 無題
アンコール;ナナの空中ブランコ


アッという間にアンコールまで行ってました。
3月の喜多・黒田・蜂谷トリオの時にやった曲が4つ。あの日も良かったけれど、今夜は蜂谷さんのリーダーセッションで方向がよりハッキリしていて良かったです。聞いている私の側の心積りの面で。


喜多さんがリリーマルレーンのオルゴール鳴らしたところや、ネジをゆるめてより低い音を出してところ、どこだったかはっきりとは思い出せませんが、もう、3時なので寝ます。
おやすみなさい。